2008年世界携帯電話生産量、新興市場需要で大幅成長
研究員:TRI蘇昱霖      編集:EMSOne      日時:2007/11/7

拓墣産業研究所(TRI)は、2007年度の世界携帯電話生産量は11億5千万台に達し、2008年度も引き続き成長して13億.6千7百万台に達する可能性がある、と予想している。成長の主な要因として、新興市場の複数の国で経済が引き続き発展し、市場で販売される携帯電話の機能が改良されている他に平均単価(ASP)も下がっており、新たな消費者による需要が喚起されている点が挙げられる。さらに新興市場と称される地域で2005年までに発売された機種は主にモノクロディスプレー機種であり、2008年度にこれらの買い換え需要が急増すると見られている。 上述の内容から、新興市場が2008年度の携帯電話販売における最大の成長源となると見込まれている。



①  07年第4四半期の販売急増、08年度の携帯電話産業は持続的に成長
2007年度、携帯電話産業の継続的な市場拡大により、拓墣産業研究所(TRI)は2007年8月、世界の携帯電話生産台数予測を11億5千万台に上方修正した。2007年第4四半期に関してTRIは、主に欧米市場が販売成長の牽引役になると予想している。更に2008年の初めから中国とアジア・太平洋地域での新年休暇に向け、市場は持続して成長する見込みだ。 製品の供給に対して、国際大手生産企業が長期休暇と販売増に対応するために、2007年度の第3四半期から続々と新機種を市場に供給している状況だ。TRIは第4四半期の成長率は第1~第3四半期を上回り、第3と第4四半期のQoQ成長率は20.76%に達すると予測している。これが2006年の第3~第4四半期約20%の成長率とほぼ同等であることを考えると、2007年の総生産台数11億5千百万台.は達成可能な台数であると思われる。  
図1 四半期別 世界の携帯電話生産台数
一方2008年度の携帯電話産業に関しては、全世界の成長率はYoYで約19.5%の成長を維持、2008年度の出荷台数は13億7千6百万台に達すると予想される。新興市場の大幅な需給増と旧機種買い換えの需要が、主な成長要因である。
図2  世界の携帯電話生産台数予測
next 1 2 3 next