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【半導体】IC販売チャネルAvnet、米台サプライチェーン統合の橋渡し役で脚光 DIGITIMESレポート
2025-03-19 11:27:48
調査会社DIGITIMES Researchは2025年3月19日付レポートで、同17日から台湾を訪問したケイティ・ホッブス米アリゾナ州知事が、台湾TSMC(台積電)幹部の他、米のIC販売チャネル大手アヴネット(Avnet)のアジア太平洋プレジデントの雲昌昱氏とも会談したとし、台湾の半導体産業に米国が対米投資を迫る中、これまで裏方だったIC販売チャネルが、米国と台湾のサプライチェーン統合の重要な橋渡し役として表舞台へ躍り出たことを象徴する出来事として注目されると評した。


レポートは、3月17日に代表団を率いて訪台したホッブス知事が、Avnetの雲氏を訪問し同社のアジア太平洋市場における事業展開について意見交換したと、SNS「X」に投稿したと紹介。その上で、米国の州知事がIC販売チャネル業者を直接訪問したことは、IC販売チャネルの役割が裏方から表舞台へ移行したことを示唆するものだとした。

DIGITIMESはAvnetについて、アリゾナ州フェニックスの本社は、TSMCアリゾナ工場から車で30分の距離にあると指摘。TSMCが米国に対する1000億米ドルの追加投資を発表したことで、さらに多くの台湾系及びアジア系半導体企業が対米投資に動く可能性が高まる中、Avnetは地理的な優位性と台湾及び米国での豊富な経験を生かし、米台のサプライチェーン統合の重要な橋渡し役になると評した。

一方、DIGITIMESの伝えた台湾系半導体サプライチェーンは、関税問題がサプライチェーンの構造再編を引き起こし、半導体部品の調達も「中国向け」と「米国向け」に分かれる傾向にあると指摘。こうした中、アリゾナ州知事の訪台とAvnet幹部との会談は、IC販売チャネルがサプライチェーンの強靭性と産業統合の要になることを示唆しているとの考えを示した。

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