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【産業動向】「先進半導体で日本が台湾に追いつくには政府の補助金足りない」 ペガトロン会長指摘
2025-01-10 10:50:32
米アップル(Apple)のスマートフォン「iPhone」をはじめとする電子機器の受託製造大手、台湾ペガトロン(Pegatron=和碩)の童子賢・董事長(会長)は2025年1月8日に記者対応した際、半導体の先進プロセスで日本が台湾を追い越す可能性があるかとの質問に対し、「TSMC(台積電)が先進ファブに投資する額は1カ所で200億〜250億米ドル、NTドル換算で6000億〜7000億米ドルだ。日本政府の半導体産業に対する補助金2000億NTドルから見て、観測気球の意味合いに過ぎないのではないか」との認識を示した。


台湾の大手経済紙『工商時報』(1月9日付)が報じた。それによるとペガトロンの童董事長は自身が理事長を務める業界団体、台湾玉山科技協会の主催するフォーラム出席時に記者対応し、先進 2nmプロセスの量産化を目指すラピダス(Rapidus)に政府が補助金を出し支援している日本の先進半導体取り組みについての見解を示した。

童氏は、「TSMC が2nmファブ 1カ所に投じる額は200億~250億米ドル、NTドルでは6000億~7000億NTドルだ。TSMCは現在、台湾に新工場を7カ所建設している他、米国と日本工場も次の段階で先進プロセスを採用する可能性がある。つまり、TSMCが3~4年間で新工場を10カ所建設するわけで、必要な資金は7000億NTドルの10倍だ。TSMCの競合は、一度にこれほど多くの資金を投入する勇気を持っていないはずだ」と述べた。

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