【EMS/ODM】台湾Kinpoグループ、20年はタイ・台湾・中国で増産
2020-01-17 10:23:31
台湾Kinpoグループ(金仁宝集団)の許勝雄・董事長は2020年1月15日、売上高の規模が19年、グループ全体で380億米ドルに達したと述べた他、20年については設備投資、業績共に昨年を上回るとの見方を明らかにした。


Kinpoグループ傘下には、EMS(電子機器受託製造サービス)のNew Kinpo Group(NKG=新金宝集団)と、NB(ノートPC)受託製造世界最大手のODM(Original Design Manufacturer=設計・製造)コンパル(Compal Electronics=仁宝電脳)を中心とする2つのグループがある。NKG傘下にはEMSのKinpo Electronics(金宝電子)、パワーサプライのAcBel Polytech(康舒)、EMSのCal-Comp(泰金宝)がある。

台湾紙『経済日報』(1月16日付)によると、15日にNGKが開いた春節(旧正月)前の忘年会で挨拶したKinpoの許董事長は、グループの20年設備投資について、台湾ではAcBel Polytechが12億NTドル(1NTドル=約3.6円)を投じて淡水に新工場を設立する他、コンパルが桃園市平鎮、観音の両工場で増産を予定していると紹介。さらにタイではKinpo Electronicsが、18年6カ所、19年9個カ所と増やしてきた同国内の製造拠点を、20年には12個まで広げるとした。またKinpo Electronicsは中国湖南省岳陽工場でも増産を計画していると述べた。

許董事長は、Kinpoグループの製造拠点が中国、タイ、フィリピン、ポーランド、メキシコ、ブラジル、インド等、世界11カ国・地域に計55個カ所あると紹介。米中貿易戦争による関税回避を求める顧客の要請に応じて、生産の分散等を進めていると述べた。

この他Kinpo Electronicsについては、20年前にセットトップボックスや基地局等のネットワーク通信機器の生産に着手した同社が、直近では5G(第5世代移動通信)基地局の他、衛星通信の米著名企業の唯一の製造パートナーになるなど、今後2〜3年にかけて大きな成長が見込めると述べた。

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    【ソース:】TRI