【半導体】中国SMIC、TSMCに競り勝つ 華為の14nmチップ受注 台湾メディア
2020-01-16 10:37:50
中国のファウンドリSMIC(中芯国際)が、台湾の競合で世界最大手の台湾TSMC(台積電)に競り勝ち14nm(ナノメートル)製造プロセスで中国Huawei(ファーウェイ=華為)傘下でIC設計のHiSilicon(海思)のチップ受注を獲得した模様だ。


TSMCの地元台湾の新聞『聯合報』(2020年1月14日付)が報じたもので、TSMCの中国江蘇省南京の16nm工場が受注するものと見られていたHiSiliconのチップをSMICが受注したことについて、中国の半導体産業が力を付けてきたことを示すものだとして、警戒感を表した。

聯合報によると、SMICは15年から14nmプロセスの研究・開発(R&D)を開始、19年第3四半期に14nm FinFETを採用したチップの量産化を実現した。同社は上海浦東の工場「中芯南方」に、生産能力が単月3万5000枚の先進生産ラインを2本建設する予定。

同紙の伝えた台湾の市場関係者は、HiSiliconが19年12月の「ELEXCON 2019」で大衆市場向け4Gチップを発表したことは、同社がHuawei向けの内製以外にも、外部向けの大量の受注を握っていることを示すものだと指摘。その上で、中国のファウンドリのうち先進プロセスを手がけられるのはSMICのみだとして、同社が台湾勢にとって脅威になりつつあることを示すものだと述べた。

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    【ソース:】TRI