【携帯】MediaTekの4G SoC、スマホ世界大手が相次ぎ発注追加 華為・サムスン・Vivo・OPPO
2020-01-09 10:32:03
IC設計大手、台湾MediaTek(聯発科)の4G SoC(システムオンチップ)「Helio P22(MT6762)」の品薄が2020年3月まで続くとの見方が、同社の地元台湾の市場に出ている。Huawei(ファーウェイ=華為)、OPPO(欧珀)、Vivo(歩歩高)の中国系3社や、韓国サムスン電子(Samsung Electronics)といったスマートフォン大手が揃ってMediaTekに発注を追加したためで、受注規模は20年上半期のみでは少なくとも2500万枚に達するとの見通しが出ているようだ。


台湾の経済紙『工商時報』が20年1月8日付で報じた。同紙が伝えたHuaweiのある台湾系サプライチェーンは、市場では、米国による禁輸の影響を受けて在庫が積み上がったことを受け、Huaweiが半導体サプライチェーンに対する発注を削減したとの観測が出ているが、それは主に「Mate 30」をはじめとするミドルハイエンド機種が対象だと指摘。ミドルローエンドは好調な販売が続いており、HuaweiがMediaTekをはじめとするサプライチェーンに発注の追加を始めたと述べた。

一方、同紙の伝えた台湾の市場関係者は、5G(第5世代移動通信)サービスの普及が進んでいるとは言えない状況下、Huawei、OPPO、Vivo、サムスンのスマホ世界大手が4G対応ミドルローエンド機種の投入拡大に動いており、部材発注を増やしていると述べた。

先のサプライチェーンによると、MediaTekはHelio P22の生産をファウンドリ最大手、台湾TSMC(台積電)の12nm(ナノメートル)プロセスに委託しているが、追加により発注規模が膨大になったため、20年3月いっぱい品薄が続く見通し。

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    【ソース:】TRI