【EMS/ODM】「iPod Touch」組立、中国BYDが受注独占 著名アナリスト指摘
2020-01-06 11:41:10
米アップル(Apple)のウオッチャーとして著名な天風国際証券のアナリスト郭明錤(Ming-Chi Kuo)氏が、2020年最初のレポートで、これまで台湾クアンタ(Quanta Computer=広達電脳)が独占していた携帯音楽プレーヤー「iPod Touch」の組立業務を、20年から中国BYD(比亜迪)がやはり独占して受注したとの見方を示し、クアンタの地元台湾の市場や業界では、アップルの組立業務で中国勢が台頭してきたことを示すものとして警戒を高めているようだ。


台湾紙『聯合報』(20年1月3日付)が報じた。それよると天風国際証券の郭氏は、iPod Touchの出荷規模は通年600万~800万台でありそれほど大きなものではないものの、受注をBYDが独占することは、アップルと同社の関係がより緊密になったことを示すものだと指摘。また、BYDがアップルのハンドヘルドデバイスを受注するのもこれが初めてだとした。

さらに郭氏は、BYDがアップルのタブレット端末「iPad」(Wi-Fi版)の組立受注拡大に向けて生産能力を拡大すると指摘。これにより、台湾コンパル(Compal Electronics=仁宝電脳)の受注がBYDに流れるとした他、iPadシリーズ出荷全体の最大2割をBYDが受注するとの見方を示した。

この他同氏は、仮に、アップルがスマートフォン「iPhone」のプリント基板(PCB)の封止(パッケージン)技術をSMTからSiPに変更すれば、同機の組立業務への参入障壁が下がることになると指摘。BYDにとってはiPhone組立受注の可能性が高まることになるとの考えを示した。

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    【ソース:】TRI