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【EMS/ODM】 Foxconn、10億米ドル規模の社債発行
2009-12-23 15:21:48
EMS世界最大手のFOXCONN(フォックスコン=鴻海精密)は、2010年度の急速成長実現に向けた資金準備を進めている。22日には10億米ドルを上限に、海外投資家向けに無担保転換社債(CB)を発行する計画を発表した。近年のFoxconnにしては珍しい大型資金調達である。


Foxconn董事会は22日、10億米ドルを上限とした海外無担保転換社債の発行を批准した。Foxconnは資金運用の柔軟性を持たせるため、毎年の株主定例会で董事会に資金調達の権限を与えているが今年度の金額は例年に無い巨額な水準となっている。市場関係者の間では「新たな企業買収に向けた資金準備ではないか」との憶測も流れている。

Foxconn副総経理兼広報担当の丁祈安氏は22日、「今回の資金調達は主に運転資本の充実をはかるためである。ただ、当社の年間営業収益は約2兆NTドル規模であり、調達額としてはそれほど巨額なものではない」と表明している。また、今回批准されたCBの発行は、今後の市況を見ながら順次発行される見通しだ。

Foxconnの2009年度第3四半期末時点での現金及び有価証券保有高は346.79億NTドルに達し、前年同期の101.42億NTドルから大きく拡大している。こうした潤沢なキャッシュ残高にもかかわらず10億米ドル規模の資金調達を行うことについて、市場関係者は「更に多くの投資あるいは企業買収を行う可能性があり注目して見守る必要がある」とコメントしている。

Foxconnグループは2009年度、ドイツメトログループとの提携による販売事業への進出、ソニーのメキシコ工場買収、DellのポーランドPC工場買収、HPとの提携による重慶での巨大PC生産工場設立と、矢継ぎ早に新戦略を打ち出した。こうした投資を利益に結びつけ更なる事業拡大を図るには相当な追加投資が必要とされる。

2010年度はIT市場景気もより拡大すると予測され、Foxconnは更なる業績拡大への準備を休むことなく続けている。

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【ソース:】TRI    【編集者:】Edward