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【企業戦略】 フォックスコン郭台銘董事長、「不景気は絶好の投資機会」
2009-03-05 10:29:29
FOXCONN(フォックスコン＝鴻海精密) 董事長の郭台銘氏は昨日（４日）、「短期的な緊急発注が予想を上回っており、当社は最近になって直接従業員を5%増加した。しかし、中長期的に景気が回復するかどうかは誰にも分からないだろう。私もはっきり分からない。しかし、1～2年以内には間違いなく回復する」とのコメントを表明した。
郭台銘氏はこれ以前に、「景気の悪化は皆が予想しているよりも3倍悪化する」、「未だ最悪期には陥っていない」といった一連の発言を行っているが、これに対する修正は表明していない。
不景気は投資拡大の好機
世界的な不況はフォックスコンの経営にどのような影響を与え、同社はどう対応するのだろう。郭台銘氏は、「経済不況は産業構造の変革や企業の淘汰を促し、強者はより強くなる。つまり前を向いて投資拡大を進める好機である。また、投資の方向性は将来の勝敗を決める重要な鍵となる」との考えを表明した。
また、同氏は、「各事業部門トップの報告によると、何れも最近2週間の受注状況は短期的な受注が活発となっている。しかし現在の環境下では毎月の状況を把握するのが精一杯で、中長期的な動向については誰にも分からないし、私にも分からない。しかし何れにせよ自信を持たなければならない。なぜならば、健全な企業、人材を有する企業、グローバルな企業こそが再び勝ち上がる可能性が最も高いからだ。自分たちの方向性をきちんと見定め、正しい方向に投資することが最も重要である」と指摘した。
郭台銘氏： フォックスコンは絶対に製造業を諦めない
郭台銘氏は、「今年、各事業部門は何れも成長目標を掲げている。逆流に逆らって挑戦しなければならない。フォックスコンは製造企業であり、我々は絶対に製造業を諦めない。経済不況にあってやらなければならないこと、出来ることは製造プロセスの改善である。例えば金型技術、省エネルギー技術、無人オートメーション化などで、最新のPCを例にすると三分の一の節電が可能な設計を行う、といった具合だ」と語っている。これは、不況下にあって生産性を高め、効果的にコスト削減を進める具体例の一つだ。
また、将来的な方向性について同氏は、「製造業を放棄することはあり得ない。しかしフォックスコンの投資はグリーン省エネ産業に向かう。今年は投資拡大の一年で非常に重要な時期でもある。労働集約型製造企業から知識集約型IT企業への転換に向け、サービス、ITサービス、ソフトウェアの垂直統合を進めていく」と締めくくった。
【ソース：】TRI 【編集者：】Edward
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