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【中国】 ソーラーセル最大手の『Suntech Power』、4000人のリストラへ
2009-01-14 14:39:12
金融危機による影響の下、中国のソーラーセル最大手Suntech Power(無錫尚徳) が過去最大規模の人員削減を進めている。同社の元従業員が『中国経営報』に語った内容によると、「今回のリストラで4000人近くを削減、一部の生産ラインは既に稼働停止に陥っている」と語った。


今回の危機は早くからその兆候が現れていた。Suntech Powerの2008年年初の株価と株式時価総額はそれぞれ90ドルと109億ドルであったが、2008年12月29日の米国NYSE市場での株価は10.69ドル、株式時価総価額は約16億ドルに落ち込んでいる。同社の業績も金融危機発生後に急降下を示し、株式時価総価額は昨年一年間で約100億ドル(80%)減少した。

しかしこうした状況はSuntech Powerだけに限られたことではなく、ソーラーセル産業全体が瀕している問題である。受注量の激減、人員削減、一部製品の生産停止など、秋風が落ち葉を吹き払うように業界全体に吹き荒れている。

「解雇対象の人員はSuntech Power全体の30%前後に及ぶ。既に50%程度の生産ラインが稼働停止状態だ」と、上述の元従業員は述べている。人員削減の手法も様々で、例えば契約満期をもって再雇用契約を行わない、或いは試採用期間終了後に正社員としての契約を結ばない、能力試験を通じ不合格であれば再雇用しない、などの方策が採られているという。

情報によれば今回の人員削減は昨年10月から開始され、毎月の対象者数は数百人単位に上っている。こうしたリストラ策は計画に則って行われており、総数は今月中にも4,000人前後に達すると見られている。

【中国経営報】がSuntech Powerに直接問い合わせたところ、同社広報部責任者の鮑俊氏は「これは人員削減ではなく、“季節的”な調整である。主因は不況に入って以来、当社の主な販売先であるヨーロッパ顧客の太陽エネルギー関連製品販売が低迷し、需要が大幅に減少した。よって、当社も稼働率を上げることが出来ず、現在は以前の50%程度にとどまっている。同様に2006年、2007年の年末時期にも相応の生産調整をしており、中国の大部分の企業が同じように対応している」と述べている。

また同氏は、「数千人の従業員が解雇されたと言うが、‘人員削減’という言い方は適切ではない。正確に言えば‘淘汰’である。毎年一部の従業員の入れ替えを行っており、これは企業運営上、正常な方策だ。当社は優秀な人員を求めている」と語っている。

ソーラーセル市場は雨後の竹の子のごとく増えた新進企業と金融危機、それと材料であるシリコンの供給が潤沢になるにつれ、大幅な値崩れが始まっている。しかし、各国政府がグリーンエネルギーを標榜し始めたことで、中長期的には大きな飛躍が期待されている。金融危機の中、多くの小規模企業が淘汰の荒波に消えると予想されるが、将来的な大市場となるのは間違いないだろう。

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【ソース:】TRI    【編集者:】Edward